テルの幸せ?悲惨?な出来事

ガシャン!!!っと音がした。
「テ〜〜ル、お前のドジもここまできたか…」
それは、机の上に置いてあった。北見のノートパソコンVAIOをテルが、落としたのである。
画面は割れもう使い物になりそうも無い。
「あらかじめバックアップ取っていたから良かったものの、大切なデータを失う所だったんだぞ!」
北見は目をつり上げながら声を荒げた。それというのも
そのVAIOには、膨大な医療データが入っていたからである。
「すいません…業とじゃないんです。許してください…」
テルは北見の顔をまともに見れず、うつむきながら言った。
「いや、ダメだ!お前には体で分かってもらうしかない。言わば鉄拳制裁だ!」
そう言うと北見は右拳に「ふっ〜」と息をかけて握り締めた。
「そ、そんな勘弁してくださいよ…」テルはあとずさりした。
「そうですよ殴るなんていくらなんでもやりすぎです!」突然声がして、
綾乃さん、その他ナースが何事かと近づいてきた。
北見は首を横に振って、
「こいつにはいくら口で言ってもダメだ。それに手加減はしてやる…」一瞬間を置いて、
「さぁ歯を食いしばれ!」北見の拳がテルに向かって、
バキッ!!!……………


……スカッ!
北見の拳が空を切った。テルがかわしたのである。
「…お前何故かわした?」っと言いつつ北見は、
(いくらオレが手加減したとはいえ、こいつにオレの拳がかわされるとは…)
北見は額に冷や汗が出るのを感じた。
「フッ、オレだって今まで、のほほんっとしていた訳じゃないんだぜ」
自信ありげな口調でテルは言った。
「お前に勝つ為にボクシングジム通いしていたんだよ!北見!お前と同じ様にな!」
「テル!何故お前が知っているんだ?オレが
ボクシングジム通いしているのを…誰にも言ってなかったはずだが…」
北見は、少なからず動揺して言った。
実は密かにヴァルハラの勤務が早く終った時は、ボクシングジムに通っていたのである。
最初は体が鈍らない様にする為だったが、いつしか趣味になっていた。
なんだかんだ言ってもヴァルハラでは、ストレスが貯まる。
ストレス解消も兼ねてサンドバックを叩くのが非常に気持ちが良かった…
しかしヴァルハラのスタッフには言わなかった。別に言わなくても良いと思っていたし
自分が、ストレス解消の為に通っているというのは言いづらかったのかもしれない。なんとなく…
北見の質問にテルは口を開いた。
「それは…勤務が終ってラーメン店で食べて帰る時に偶然、お前が
ボクシングジムに入っていく所をみたんだ。どうも以前からおかしいと思っていたんだよ。
あの岩永先生の件で殴られた時から…」
そう、それは以前、岩永先生の事を侮辱した様な事を言って
北見からテルは強烈に殴られた事がある。ふっとばされるぐらいに、
そういう訳でテルは何故北見があんなに強いパンチが打てるのかと
以前から疑問に思っていたのである。
「それでオレはお前に勝つ為に同じくボクシングジム通いをしたんだ。」
「くっ…それでテル、お前はどうしたいんだ?」北見は尋ねると。
テルはニヤリッ笑みを浮かべて、
「ここで勝負して、オレが勝ったらVAIOの件を無かった事にして、外科部長の地位をオレに譲れ!
そのかわりオレが負けたら、おとなしくVAIOを弁償するしお前の言う事をなんでも聞いてやる!」
かなり強気な言葉でテルは言った。
「良かろう……だが後悔するなよ…」北見もこの勝負受ける気だ。
「ちょっと止めてくださいよ!ここは病院ですよ!」綾乃さんが訴える様な感じで言った。
「綾乃さん・・・男にはいつかやらなきゃいけない事があるんだ!」テルはもう止まりそうも無い。
北見もそれを聞いて「そのとうりだ!テル!いくぞ!
一瞬でケリをつけてやる!オレの必殺ブロー、氷凍のメスをくらえ!!」
そう言うと、北見の右拳がまるでメスの様に空を切り裂いた!スパッー!!
「そうはいくか!オレの必殺ブロー、ゴッドハンド!!!」
テルの胸の手形が光ったとたん右拳が赤くなった!!バヒュウッ!!
二人の拳が交差する!
バッキャ!っと鈍い音がした。どちらかの拳が当たった音だ。
「あ、あああ…おおお…」その光景を見ていた人達が感嘆の息を漏らした。
そうテルの右拳が北見の顔に命中したのである。
「テ、テル…お、お前の勝ちだ…今日から…お、お前が外科部長だ……」
それだけ言うと北見は、ガクッと崩れ落ちた。
「やった!オレは北見に勝ったぞ!!今から外科部長だ!!」テルは両手を上に突き上げた。
後ろから院長が、テルの肩をポンッ!と叩いて、
「今の勝負見たぞ!良くやった。これから外科部長として頼むぞ!」
テルは「ウィース!」と答えた。
それを見ていた周囲の人達も、テル先生見直しただの、凄い!とか言っている。
綾乃も羨望の眼差しで「かっこいい♪テル先生!!」
テルは「いや〜まいったな。うわーははははは」っと馬鹿笑いだ。
まさに幸せ絶頂とはこの事だろう。
んっ?あれっ?その時テルは何か呼ばれる様な感じがした。
「テル先…ル先生…大丈…覚まし…」……


……「テル先生、大丈夫ですか。目を覚ましてください」
テルを心配そうな感じで呼びかけている綾乃
それを見ている北見は
「手加減してやったのにあの程度で、失神するとは情けない奴…」呆れた顔で言った。
そう、テルは北見の鉄拳制裁をくらって失神していたのである。
「ん〜〜いたた…」テルが目を覚ました。
「あ、テル先生大丈夫ですか?」綾乃が声をかけた。
「あれ?…オレは確か…北見と勝負して…勝って…外科部長になって…」
ぶつぶつと、訳の分からない事を言っている。
「はぁ?」綾乃は怪訝な表情をして言った。そして北見の方を見た。
北見は「…」一瞬考えて
「どうやら打ち所が悪かったらしいな…そうだ、誰か脳外科の市野沢先生呼んで来てくれ」
その言葉を聞いてやっと我に返ったテルは
「冗談じゃない!なんでオレが脳外科の世話にならないといけないんだ!」必死に訴えたが、
「ダメだ」北見はあっさり却下した。さらに、
「一度は、見て貰った方が良い。それにオレが付き添ってやる
お前の指導医だからな。オレもお前のおかしな思考回路の頭の中身が
どうなっているのか前から気になっていたんだ。フッ」微かに笑った。
「あ〜今、笑った!笑っただろう?」テルはツッコンだが、北見は無視して、
「それとVAIOの弁償代と診察料は、お前の給料から天引きだからな」
っと容赦の無い言葉を言った。
「給料から天引きってあんまりだ!!ただでさえ安月給なのに!!」
テルは絶叫したが、強制的に脳外科のお世話になり?
さらにVAIOの弁償代まで払わされて、かなり生活が苦しくなったのであった。……

果たしてテルの診断結果は…?

え〜と・・・最後まで読んだ方いるんでしょうか?読まれた方すいませんm(__)m
こんなもの書いて(^-^;A
夢オチという・・・なんだかありきたりな物です。(^^;;; ダラダラ
分かっているとは思いますがボクシングジム通いなんてフィクションなので・・・^^;
でもラインは北見先生ボクシングジム通いしていると思っているんだけどね。
理由はSSで書いたとうり(苦笑)
テル先生の夢の中なので、好き勝手にセリフ付たし、
漫画の設定をいじってみて、なかなか楽しめました(をぃ)
キャラも違う感じがしますが、あくまでも夢の中なのでご勘弁を(^^ゞ
ホントはSSまだ長かったんですよ。
特に対決する所が、でもあまりにくだらないので^^;必殺技の打ち合いという事にしました。
簡単で良いしね(*_☆\ピシ
ラインもテル先生の頭の中身興味があるんだけどね(をぃ)


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