人工呼吸器をつけた旅行記
佐 世 保 編


2000年6月にポータブルタイプの人工呼吸器(ベンチレーター)を使用を始め、旅行などが可能になったため、人工呼吸器をつけて、初めての一泊二日の旅行計画が浮上。

私達には、この旅行が新婚旅行でもある。
そして、2ヶ月掛けて入念に?旅行先の選定をし、目的地は、長崎県佐世保市に決定した。


行程は、9月24日7時出発
我が家は県南に位置するため高速道路のアクセスに1時間を要する。
高速に乗り各サービスエリアで休憩をはさんで、出発から5時間半後の12時半に佐世保市内に到着した。

市内観光は、私の体力と、呼吸器のバッテリーの時間の関係から、山の中腹にある、亜熱帯動植物園そして、市内の中心部にあるセイルタワーの2ヵ所、16時半には宿泊するサンピア佐世保へ到着。
2日目は、10時にサンピア佐世保を出発、ハウステンボスへ、15時にハウステンボスを後にして、家路に着いた。


佐世保には、親友の荻ファミリーが居て、今回の旅行の計画段階から協力していただき、観光スポットの情報提供、そして、現地で同行してもらった。
その上なるべく私に負担がかからないようにと、見事なまでのサポートに感謝、感謝で過ごした2日間だった。



車内での痰の吸引について
サービスエリアではもちろん、高速道路は一般道と違い路面状態もよく、車の揺れが少ない(鳥栖ジャンクションの一部はアスファルトが旧式のためか揺れを感じた)ため走行中の吸引が可能である。
しかし、お勧めはできない。


アライグマ レッサーパンダ
亜熱帯動植物園 アライグマ

アライグマは、10頭前後飼育されていた。
餌をねだる仕草は、猛獣とは思えない愛嬌があり、中には、餌を食べる前に洗う行動パターンに反して、食べた後手を洗うというアライグマもいた。



亜熱帯動植物園 レッサーパンダ

初対面の、レッサーパンダは飼育エリアの中に植えられているつつじの陰に隠れて姿が見えず。
唯一姿を見せていたのが写真のレッサーパンダである。
私達に愛想よく見せていたのが、カメラを向けるとそっぽを向いてしまった。
マスコミ嫌いかも…。

 

ゆりかちゃん

同行してくれた

ゆりかちゃん


九十九島 ケイトの花
亜熱帯動植物園 展望台から観た九十九島

園内にある展望台は九十九島が一望できる。
私は展望台に上がることができなかったが、デジタルカメラで数枚の景色を撮ってもらい、その場で私も間接的に観ることができた。
亜熱帯動植物園 鮮やかな緋色のケイトの花

いたるところに植えられている植物は、秋の陽射しの中で競い合うかのように、色とりどりの花を咲かせていた。
中でも、ケイトの花の鮮やかさには、思わず感嘆の声を漏らしてしまった。

 

ライオン
ゾウ

亜熱帯動植物園 ライオン

ライオンは恋の季節だったのか、私達の目の前での出来事である。


亜熱帯動植物園 餌をねだるゾウ

ゾウはやはり人気者である、「餌をあげないで」と書かれた注意書きの横で、バナナを与えていた親子連れがいた。
子供は大喜びである。
バナナを食べ終えると、こちらに向きを変え鼻を伸ばしてきた。

 

佐世保港 艦船
セイルタワーより佐世保港を望む

セイルタワーは、海上自衛隊の歴史資料館で、館内は撮影禁止になっている、7階で海上自衛隊の歴史解説のビデオの開始時間を待つ間、佐世保港を一望できる窓から撮影した。



佐世保港に停泊している艦船

港には、海上自衛隊の艦船の他、インドの軍艦も入港していた。
そう言えば入館するとき、20人近くのインド海軍の水兵とすれ違った。
写真右端には、アメリカ軍の基地があり、制約や禁止事項が多い(荻 氏 談)と言うことである。


 

馬車 庭園
パレスハウステンボス 馬車に乗る新郎新婦

ハウステンボスでは車椅子専用バスで移動した。(要予約)
まず、一番奥に位置するパレスハウステンボスでは、中世の絵画を展示しているミュージアム、4年の歳月をかけて完成した巨大壁画を鑑賞した。

 

 

ハウステンボス  パレスハウステンボス 庭園

この日は、お日柄もよく結婚式もここで執り行われていた。
赤い絨毯が敷かれた階段を新郎新婦が、祝福のフラワーシャワーの中ゆっくりと降りて、二人を待つ二頭立ての馬車に乗りこんだ。(お幸せに)

裏側には、手入れの行き届いた庭園があり、時間があれば何時までもいたい場所だ。


バッテリー充電中 人工呼吸器
メディカルセンターでバッテリー充電中

内臓バッテリーで稼動しているため、メディカルセンターでバッテリー充電中。
この後、非常事態が待ちうけていた。

車椅子に搭載状態の人工呼吸器

車椅子(借り物)のサイズが多少小さいため、人工呼吸器を変則的に搭載している。
固定は、荷造り用のひもを使用している。


ビネンスタッドのストリート ドムトールン
ビネンスタッドのストリート

撮影 SADAHARU OGI

街並みの撮影を荻氏に依頼して、この風景を撮ってもらった。
建物が高く近距離からの撮影には苦労するようだ。
ユトレヒト ドムトールン

撮影 SADAHARU OGI

ドムトールンは高さ105m、上までエレベーターで上がれるが、今回はそこに行くことが出来なかった。(T_T) 


オレンジ広場 イベント広場
スーパーケルンブルグ オレンジ広場

撮影 SADAHARU OGI

オレンジ広場にスピードくじの店が有り、空クジ無しの看板に惹かれ、妻が挑戦したところ、7等が当たった。
7等の賞品は、ビニール製のボクシンググローブだった。
私はその賞品を見て、嫌な予感がしたのだ。
妻は左手にグローブをつけるなり、予感的中、私の顔にパンチが…。
スーパーケルンブルグ イベント広場

撮影 SADAHARU OGI

イベント広場を見ながらのんびりと昼食を摂っていた。
そのとき、呼吸器のバッテリーが・・・ピーンチ!





帆船 ホテルアムステルダム
帆船リーフデ号

撮影 SADAHARU OGI

バッテリー充電をしながら、帆船を眺めていると、荻氏から、この船は臼杵市の佐志生に漂着したリーフデ号を復元したことを聞いた。

お店の方には、充電用の電源を提供していただき感謝しています。
ホテルアムステルダム

撮影 SADAHARU OGI

ホテルアムステルダムを見ていたら、あることを発見した。
しかし、ここに書くことは出来ない、現地に行って見つけてみるのも面白いかも。



記念撮影align="middle"

記念撮影align="middle"

荻ファミリーと


マイファミリー

撮影 SADAHARU OGI


< 編集後記 >
今回の旅行は、計画では余裕を持っての行動だったが、2日目にとんだハプニングにあってしまった。
いや、自ら引き起こしてしまったのである。
自分が使用する、人工呼吸器についての認識が甘く、周囲を慌てさせてしまった。
2日目の朝食のとき、1時間あまりバッテリーを使ってしまったことで、午後の予定が全てキャンセルされ、私は、青空のしたバッテリーの充電のため、人間ウォッチングをするはめになった。

最後に、サー坊、みゆきちゃん、ゆりかちゃん今回は大変お世話になり、ありがとうございました。








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